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2310 カミナリ |
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●ためしてみよう
放電ショウのスタートボタンを押すと、ガラス放電につづいて見られます。
ここでは自然界に発生するカミナリを人工的に作りだしています。先のとがった2本の金属の棒が電極で、上の電極が雲、下の電極は避雷針の役割をします。2つの電極のあいだはおよそ30cmの間隔があります。電圧が低いと空気が絶縁体としてはたらき、電気は流れません。しかし電圧が20万V(ボルト)をこえると、電子のエネルギーが大きくなって、電極付近の電離が活発になり、瞬間的に激しい火花と音をともなった放電が起こります。カミナリのような放電を火花放電とよんでいます。
カミナリは自然界に起こる放電現象です。強い上昇気流のなかで雲の中の氷の粒がこすれあうと静電気が発生し、雲の上の方にプラスの、下の方にマイナスの電気がたまります。雲の底にできたマイナスの電気のかたまりは地面にプラスの電気をよびよせます。雲と雲、雲と地面のあいだの電圧が1億ボルトから10億Vにもなると、電気を通さないはずの空気の中を数万A(アンペア)という電流が瞬間的に流れます。これがカミナリです。カミナリは激しい光と高い熱をともないます。光はイナズマを描き、熱は急激に空気を膨脹させ雷鳴を引き起こします。イナズマの青白い光は空気中の窒素や酸素の原子が出す光です。
長いあいだ、カミナリの正体が何かは分かりませんでしたが、1752年にアメリカのフランクリンが凧を使った実験を行ないカミナリの正体が電気であることを証明しました。