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3170 ジャッキ

Jack


ためしてみよう

台の上に乗って、レバーを手前に引いたり戻したりをくりかえしてみましょう。自分の乗っている台が少しずつ上がっていきます。ディスプレイの宇宙飛行士もいっしょに上昇します。“おりる”ボタンを押すと台は下がります。台がいちばん上まで上がると赤いランプが点灯し、自動的に下がるようになっています。


なぜだろう

重い物を持ち上げる装置をジャッキといいます。ジャッキのしくみにはネジ式とオイルポンプ式があります。自動車のタイヤ交換などのときに使われるの簡単な装置がネジ式ジャッキです。ネジ式ジャッキでは荷物を持ち上げる距離に対して、50倍ハンドルを動かすことによって、荷物の重さの50分の1の力で操作することができます。

ここで使われているのはオイルポンプ式ジャッキです。液体に働く圧力の伝わる性質(パスカルの原理)を利用しています。レバーの往復操作でピストンを動かし、細いシリンダー内にオイルを送り込みます。このオイルの圧力が荷台の太いシリンダーに作用してシリンダーの面積比に応じた力を生み出します。荷物の上がる距離に比べてピストンの動く距離は長くなりますが、その分小さな力で重い物を持ち上げることができます。

もちろん、無重力の宇宙空間ではジャッキは必要ありません。地上で重い物を運んだり持ち上げたりするときに活躍します。


図:パスカルの原理油圧装置

大きさが1:10の大小2つの口をもつ容器に水を満たし、それぞれの口にピストンでフタをし、ピストンにおもりをのせて両方のバランスをとるためには、大きい口には小さい口の10倍のおもりが必要になります。これを応用し、大きい口に荷物を、小さい口にハンドルを取り付けたものが油圧装置です。液体には変質しにくく熱に強いオイルが使われています。油圧装置はジャッキをはじめ、自動車のブレーキ、エレベータなどいろいろなところに応用されています。


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