
|
3440 回転さっかく |
The Sense of Relativity |
●ためしてみよう
まるい部屋の中に入って、しばらく壁に映るもようを見つめてみましょう。床が回転しているように感じられ、壁に触れると変な感じがします。
わたしたちはふだん、建物や景色は動かないもの、まわりの景色が動いて見えるときは、自分自身が乗り物などに乗って動いている、というように経験的に認識しています。
この部屋の中では、動いている壁のもようを見ているうちに、経験的認識から回転しているのは壁のもようではなく自分自身、つまり床が回転していると判断してしまいます。
止まっている電車に乗っていて、となりの電車が動き出すと、自分の乗っている電車が発車したと勘違いすることがあります。これも、電車が発車するときは窓の外のプラットホームや景色がゆっくり動き始める、という経験的な認識から起こる錯覚です。