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4110 電磁波で見た宇宙 |
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■宇宙からのメッセージ
宇宙に存在する無数の星、その大きさや温度はいろいろですが、活動している天体が発するエネルギーは光や電波、赤外線、紫外線、エックス線、ガンマ線などさまざまな波長の電磁波となって宇宙空間へ放射されます。これらの電磁波は長い時間をかけて宇宙を旅したのち、やがて地球にも到達します。
しかしながら、これらの電磁波のうち地上にとどくのは光と電波の一部だけで、それ以外のものはその大部分が地球の大気によって反射されたり吸収されてしまいます。
地上では長い間、光だけをたよりに宇宙を観測してきましたが、光は電磁波のほんの一部でしかなく、光による観測だけでは宇宙で起こっているさまざな現象を十分に把握することはできません。いまでは科学技術の進歩によって、大きなパラボラアンテナとコンピュータをつかって電波による宇宙観測が行なわれたり、気球やジェット機に観測装置を積んで大気の影響の少ない高空で、宇宙からやってくる赤外線などの観測を行なっています。さらに、人工衛星を打ち上げることによって、大気圏外でのエックス線や紫外線の観測も可能になり、電磁波のすべての波長域での宇宙観測ができるようになりました。
ここでは、光以外の電磁波で見た特徴のある宇宙の姿を7枚の写真で紹介しています。
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宇宙背景放射(ビッグバンのなごりの電波)のゆらぎ |
宇宙背景放射探査衛星COBE |
1992年 |
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ガンマ線でとらえた全天 (明るい帯状の部分が銀河) |
コンプトン・ガンマ線天文台 |
1993年 |
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エックス線で見たチコの超新星 |
エックス線天文衛星ROSAT |
1991年 |
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エックス線で見た超新星カシオペアA |
エックス線天文衛星ROSAT |
1990年 |
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紫外線で見たクェーサー |
紫外線天文衛星EUVE |
1992年 |
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赤外線で見たオリオン大星雲 |
赤外線天文衛星IRAS |
1991年 |
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紫外線で見た太陽 |
高橋悦子・イラスト |
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