４４３０　偏光

Polarized Light

�@テーブルの中をフィルターのついたメガネでのぞいて見てみましょう。

メガネなしでは透明でよく見えませんが、メガネをとおして見るときれいな色がついて見えます。テーブルの中の台が回転すると、それにつれて色が変わります。

�Aふたつのメガネを重ねてみましょう。

ふたつのメガネの角度によって光を通すときと、暗くなって光を通さないときがあります。すこしずつ角度をかえてたしかめてみましょう。

光は波のように振動しながら進みます。太陽の光や照明灯からでた光はいろいろな振動面をもった光がまざっています。この光が何かに反射したり特殊な結晶体を通ると、ひとつの振動面の光になります。このように振動面の決まった光を「偏光」とよんでいます。偏光を起こす結晶体には電気石や方解石などいろいろなものが知られていますが、いまではポラロイドとよばれる人工偏光板が広くつかわれています。ここで使われているメガネにもこの偏光板がとりつけてあります。

1. テーブルの中の絵は透明なセロファンでできています。セロファンの下には偏光板がしいてあり、その下から照明をあてています。セロファンも偏光物質のひとつですが、光の波長によって偏光の角度がことなる特殊な偏光のしかたをします。照明灯からでた光は下の偏光板で偏光され、セロファンをとおるときに光の波長、つまり光の色ごとに振動面の角度がことなる偏光になります。この光をメガネなしで見るとすべての色がまざるために色が見えなくなってしまいますが、メガネを通してみるとメガネの偏光板によってひとつの振動面をもった光、すなわち特定の色の光だけが目に入ってきます。中の台が回転するにつれて振動面のことなる光がメガネを通過するためにセロファンの色も少しずつ変わってみえます。
2. 偏光板の結晶は目には見えませんが細かい縞（しま）のような構造をしています。２枚の偏光板を重ねたとき、それぞれの偏光板の縞の向きが同じときは光を通しますが、縞に角度が生まれると少しずつ光を通さなくなり、90°になるとまったく光を通さなくなってしまいます。

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