展示物ガイド

4710 紫外線トンネル

Ultraviolet Tunnel


紫外線トンネルの写真ためしてみよう

明るいランプがついているときと紫外線ランプがついているときとで、壁の絵やものの見えかたがどう変わるでしょうか。身につけているシャツや靴下、ハンカチなどはどうでしょうか。

色のついていない壁の絵や白い花や蝶が、紫外線ランプがつくと美しい色に輝きます。着ているものも蛍光染料が使われているものや、白く漂白されているものは鮮やかに輝きます。


なぜだろう

紫外線は波長が短いので可視光線よりも蛍光作用が強い。紫外線ランプはブラックライトともよばれ、紫外線を発生させるので、蛍光塗料など蛍光物質を含んだものにあてると明るく輝きます。


紫外線

波長が0.001 〜0.4 μm(マイクロメートル:100 万分の1メートル)の電磁波を紫外線とよんでいます。太陽光線の中の紫外線は地球のまわりをとりかこんでいる大気を通るとき、波長が0.35μmより短いものは強く散乱され、0.29μm以下のものはオゾンなどによって吸収されてほとんどなくなってしまいます。

紫外線は化学的作用が強い電磁波です。波長が短いので物質の中に入りこんで分子や原子に刺激をあたえて、それらがもっている電子の状態を変化させたりします。

また特定波長の紫外線には殺菌作用があります。強い紫外線は生物には有害ですが、適度の紫外線はビタミンDの体内合成などに役立ち有用です。


紫外線天文学

宇宙からやってくる紫外線の観測は惑星や恒星、星間ガス、銀河などの研究でたいへん重要なものです。宇宙ではエネルギーの高い、激しい現象ほど波長の短い電磁波を出す傾向があります。このためブラックホールなどの研究では紫外線、エックス線、ガンマ線などの観測が不可欠です。波長の短い紫外線は地球大気を通過することができないので、紫外線による宇宙の観測は大気圏外で行なわなければなりません。

 

 

科学館ホームページ

展示室あんない(フレームなしはこちら

展示物ガイド

利用あんない