展示物ガイド

4740 宇宙線

Cosmic Rays


宇宙線の写真ためしてみよう

装置の中程にあけられたあなに手や鉛板を入れてみましょう。宇宙線が通り抜けて行くようすが見られます。


なぜだろう

この装置はシンチレーションカウンターと呼ばれ、地上に到達した宇宙線を観測できるようにしたものです。この箱を通過する宇宙線のエネルギーを電気信号に変え、放電によってその軌跡を見せています。透過力の強い宇宙線は人体のみならず、岩石や金属も通り抜けてしまいます。


宇宙線シャワー

宇宙からやってくる高いエネルギーをもった粒子や電磁波を宇宙線(一次宇宙線)とよんでいます。質量の大きな星はその一生の終りに超新星とよばれる大爆発をおこします。このとき多量の素粒子が宇宙空間に放出されます。これが宇宙線の起源と考えられています。これらの宇宙線は銀河系をとびまわったすえに地球にやってきます。宇宙空間から大気圏に突入する宇宙線は上空で大気中の分子と衝突し、中間子とよばれる素粒子やガンマ線を生み出します。中間子はさらにこわれてμ粒子とニュートリノにかわり、ガンマ線は電子になります。こうして宇宙からやってきた粒はたくさんのμ粒子や電子(二次宇宙線)となってシャワーのように地上にふりそぞぎます。1分間に200 個ものμ粒子がわたしたちの体を通りぬけています。

図・宇宙線シャワー


ニュートリノ

宇宙線に含まれるニュートリノとよばれる素粒子は、物質とほとんど相互作用しないので貫通力が大きく、地球さえもつきぬけてしまうといわれています。1996年、岐阜県と富山県の間の山奥の地下1000mに“スーパーカミオカンデ”とよばれる巨大な水槽が作られ、水中の電子との衝突で出るかすかな光をたよりにニュートリノを観測し、ニュートリノに質量があることが検証されました。

 

 
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