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5223 平均密度 |
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■水に浮く土星?
水槽のなかに9つの惑星の模型が入っています。リングをもった土星だけが水にういていますがなぜでしょうか。
太陽系で2番目に大きな土星は、体積は地球の760倍もあります。しかしながら、体積に比べて重さ(質量)は地球の95倍しかありません。これは土星が厚い大気におおわれていて内部も液体水素など軽い物質でできていることによります。中心部には岩石でできた重い核がありますが、土星全体を平均すると1cm3 あたり0.71gと水よりも軽くなってしまいます。もし、土星を入れることができるプールがあれば水に浮いてしまうことでしょう。
一方、惑星のなかで平均の重さがいちばん重いのは地球で、平均密度は5.52もあります。地球の内部は鉄やニッケルなどの重い金属が溶けた核のまわりを重い岩石のマントルがおおっています。
物の重さをその体積で割った値を密度といい、単位をg/cm3 で表します。4℃の水の密度は1g/cm3 です。重いものや軽いものが混じり合っている場合は全体を一様なものとみなして平均します。これが平均密度です。惑星などの天体は中心部は重くまわりに軽い物質があつまっています。このため、天体の密度を表すときは平均密度が使われます。