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5226 500kgいん石 |
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■ギベオンいん石
このいん石は、アフリカ南西部ナミビアのギベオン地方で、1989年に発見されました。いん鉄とよばれる種類のいん石で、おもに鉄とニッケルでできています。
重さは488.9kgあり、日本で公開されているいん石のなかでは大きく、重いもののひとつです。長い間の酸化によって表面は茶褐色のさび色になっています。
いん石の表面に見られる指で押したようなあとは、いん石が大気中をすごい速さで落下するときに大気とのまさつの熱でとけてできたものと考えられており、いん鉄の特徴のひとつです。
- 【このいん石の成分】
- 鉄:92.3 %
- ニッケル:7.7 %
- ガリウム:1.97 ppm
- ゲルマニウム:0.11 ppm
- イリジウム:2.4 ppm
台のうえにあるいん石の断面標本では、表面にきれいなモザイクもようが見られます。これはウィドマンシュテッテン構造とよばれるもので、いん石のもとになった天体が、きわめて長い時間をかけてゆっくりと冷えて固まったためにできたものと考えられています。いん鉄特有の結晶構造で、地球上の鉄との大きなちがいのひとつです。
100万分の1(0.0001%)のこと。物質中の不純物の量など、微量なものの割合を表すときに使います。