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5227 9kgいん石 |
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鎖でつるされたいん石を持ちあげてみましょう。また、いん石に磁石を近づけるとどうなるでしょうか。
持ちあげてみると、見た目よりたいへん重いことがわかります。また、磁石はいん石によくつきます。
このいん石は重さが9.1kgあります。メキシコのチュパデロスという村に落下した重さ14トンもある大きないん石の破片とみられています。いん石のなかではもっとも重い「いん鉄」とよばれる種類のいん石で、おもに鉄とニッケルからできています。比重は約8で、地上の岩石の3倍近い重さになります。また主成分が鉄なので磁石にはよくつきます。
- 【このいん石の成分】
- 鉄:90.3 %
- ニッケル:9.7 %
- ガリウム:17.2 ppm
- ゲルマニウム:29.6 ppm
- イリジウム:0.02 ppm
いん石は、そのもとが小惑星と同じではないかと考えられています。小惑星はそのほとんどが、火星と木星の間にある小惑星帯と呼ばれるところにあり、太陽のまわりを地球と同じように回っています。
小惑星は、直径1.6km以上のものでも50万個以上あるといわれていますが、そのほとんどが小さなもので、全部の質量を合計しても、月より小さいのです。大きなものでは、ケレス、パラス、ベスタなどがあり、それぞれ直径が、848 、498、468kmです。
周期的に地球に近づく小惑星にイカルスがありますが、直径は1.4kmです。