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5234 生命のバランス

Closed System


「生命のバランス」の写真小さな地球

地球上にはたくさんの生き物が暮らしています。それらが生きていくためには、太陽の光をはじめ空気や水のほか、それぞれの食物などいろいろなものが必要です。

ここにある水そうは地球と同じように閉ざされた空間で生き物たちが暮らしています。閉ざされた空間のなかで、自然はどのようにバランスをたもっているのでしょうか。


生命の循環サイクル

この球形の水そうではエサをやらずに魚やエビを飼っています。なぜエサをやらなくても生き物がくらしていけるのでしょうか。

図・生命のバランス水そうに魚と水草をいれてふたをしめ、上から太陽の役目をする光をあてています。水草に光があたると、水草は光合成をはじめ、酸素をつくりだすとともに藻を成長させます。魚はこの藻を食料にし、酸素を吸って成長します。魚の排せつ物や死んだ動植物はバクテリアが分解し、それらが養分となって水草の成長を助けています。また魚の出す二酸化炭素は水草の光合成に使われます。魚が増えると酸素の供給や食料の藻が少なくなるために魚の数が抑制され、長い間にその数が一定に保たれるようになります。

水温が急激に変わったり、ある種の生物が急激に増えすぎると、食料が不足したり排せつ物の分解が間に合わなくなったりして水そう内のバランスがくずれ、すべての生き物が絶滅してしまうこともあります。


バイオスフィア2

1991年、アメリカのアリゾナ砂漠に外の世界から隔離され密閉された大きなガラスドームをつくり、この中で男女8人の研究者が約3800種の動植物とともに2年間くらすという実験が行われました。この実験は閉鎖された空間での人間の行動や二酸化炭素の循環、自然と人間の関わりなどを調査するのが目的です。今後の地球環境の見直しや将来の火星への移住の可能性を調べたりするためにも、このような研究の成果が必要となります。

 

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