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2270 真空放電

Glow Discharge


真空放電の写真ためしてみよう

スタートボタンを押すと、ガラス管の両端の電極に高い電圧がかかります。ガラス管の中は、はじめ外と同じ大気圧ですが、しだいに空気が抜かれ真空に近い状態になります。 ガラス管の中の気圧が下がると、うす紫色の光が現われしだいに明るくなります。


なぜだろう

空気はふつう電気を通さないので、電圧をかけても電気は流れません。これは、電圧をかけると電極近くの電子やイオンが動き出しますが、通常の空気の密度では途中で気体の分子にあたって反対の電極まで到達することができないからです。ガラス管の中の空気を抜いていくと、分子の密度が下がり、動き始めた電子やイオンはほかの分子に衝突することが少なくなり、十分な速さになって反対の電極へ向かいます。途中で気体の分子にあたると、この速さのために相手の分子を電離させ電子をはじき出します。こうしてふえた電子がつぎつぎに電極に向かって移動するため、うすくなった空気の中に電流が流れます。これを真空放電といいます。

衝突によってエネルギーを得た分子やイオンは再びエネルギーを放出するときに光を出します。うす紫色の光は空気中の窒素や酸素の分子やイオンが出す光です。


放電灯

真空放電はうすい空気の中で起こる放電現象でうす紫色の光を出しますが、ガラス管にほかのガスを入れればそれぞれのガス特有の色の光を出します。これを応用したものが放電灯です。ガラス管にネオンガスを入れ、電圧をかけると赤い光を発します。これがネオンサインです。蛍光灯はアルゴンガスと水銀蒸気を入れたガラス管の内側に蛍光体をぬり、電圧をかけたときに水銀が出す紫外線で蛍光体を光らせ、自然な色の光にかえて照明に使えるようにしたものです。


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